ホーム → IRなどについての文献メモ → オンデマンド授業流通フォーラム大学イノベーション研究会(編)(2011).地域に愛される大学のすすめ
公開日:2012年8月9日 最終更新日:2013年2月23日
大学が地域とうまくかかわっている事例を知りたいと思ったためです。
文部科学省「大学改革実行プラン」では、社会と大学のつながりを改めて考え直し、地域再生の核となる大学という新しい関係を築くべきだとしています(Center of Community構想)。
そこで、これまでにどのような取り組みが行われているかを具体的に知っておこうと思い、読み始めました。
地域とどうかかわるか、地域に何が提供できるかということに意識が向きがちな気がしますが、本書で紹介されている通り、学生を地域に育ててもらうという考え方も大切だと思います。地域・学生の方々どちらか一方ではなく、お互いに何を得ることができるかを意識しながら地域と大学の関係を築いていくべきだ、という考え方を知ることができました。
複数の大学が紹介されていますが、以下の「詳細」では松本大学の事例を記載しています。
○まえがき
- 「大学イノベーション研修会」(NPO法人オンデマンド授業流通フォーラム)の活動成果
○松本大学
- 地域の教育力は大きい
- 教員だけで学生を育てるのではなく、地域にも育ててもらう
- 学生・教員が地域に入って関係を作る
- 継続的に地域で学生を育ててもらう仕組みを作る
- 地域のニーズは少量多品種
- 学生は場合によっては地域のお荷物
・ 選ばれた学生だけを地域に連れて行くのではなく、全員が対象
・ 迷惑をかけないように教員がきちんと対応する必要がある
- 成功して大きな規模になってきたら、ビジネスとして運営してくれる地域・企業などに任せる
- 1日限りのレストランで学んだことを実践(健康栄養学科)
・ ホスピタリティ、チームマネジメントの経験を得る
- 量を作る、調理師たちの動き、厨房との関係など
- 学生が企画するプロジェクト
・ 上限10万円×10件程度の助成
- 地域マスコミとの太いパイプ
- 口コミ
・ 地域活動によって婦人会、町内会、市場、農村などと関係ができる
- 一般的に大学は広報ベタ
・ いいことをすることが大事なのであって、それを知ってもらうことはそれほど重要ではないと考えている
・ 情報を発信することで、情報が集まってくるようになる
・ 出す情報を厳選することばかりに力を注がない方がよい