ホーム → 大学に関わる情報メモ → 大学生の保護者に関する調査(Benesse教育研究開発センター)
公開日:2012年9月26日 最終更新日:2014年10月15日
大学生の保護者が大学選びをどう考え、大学に何を求めているのかについてアンケートを行った。その結果、実態が数字でわかるようになった。
子どもの大学選びに関わるのは、父親よりも母親。大学を選ぶときは子どもが学びたい内容があるかを重視。就職率が気になるが、提供される情報は不十分と感じている。大学に指導・支援してほしいことは勉強、次いで就職。子どもと話す内容は、2年生以降になると就活の話が中心になる。
大学をより良くしていこうとするときには、大学に関わる人・組織を考える必要があります。具体的には、在学生・受験生・卒業生・企業・地域住民などの他に「保護者」の方々が含まれます。その「保護者」がどういう人たちのなのかについて、ぼんやりと想像するだけだったので、数字で姿を知ってみたいと思いました。
「保護者」の方々がお子さんの進学をどう考え、大学に何を求めているかを数字で考えられるようになりました。この調査の結果は一般的な傾向のなので、自分が所属する大学がどうなっているかを調べて、比較するときに使えるかと思います。
あと内容とは別の話として、グラフを使って報告書を作るときの参考になりそうです。結果を最初にざっくり示すとわかりやすいですね。
○調査目的
- 保護者は大学に何を求め、どのように関わっているのかを数字で明らかにする
○調査方法
- 2012年3月にインターネット上で実施
・ 調査会社の約130 万人のモニター
↓
・ 大学生の子どもがいる保護者約40万人に予備調査
↓
・ 保護者6,000 名(父母は半々)
○子どもの大学選びへの関わり
- 父親よりも母親の方が子どもに関わっている
- [受験校/進路/分野などの具体的な話]よりも[大学に行くといいことあるよ]と伝えている
- 女子の母親はオープンキャンパスに一緒に行くことが多い
○大学選択で重視したこと
- 子どもが学びたい内容があって、家から通えるところにあって、入試もまあいけそうなところ
・ 学びたい内容があるかを気にするのは分野ごとに傾向が違う
- 人文科学(人文・外国語・国際など)、理工、医・薬・保健:傾向が強い(約6割)
- 社会科学(法・経・社会など):そこまで気にしない(5割ない)
・ 専門的なことが学べるかを気にするのも分野ごとに違う
- 医・薬・保健:気にする傾向が強い(約5割)
- 他の分野は専門性をあまり気にしない
- どんな就職のサポートをしているかよりも、就職率の方が気になる
- あまり気にしないこと
・ 有名大学か
・ しっかり研究しているか
・ 奨学金は充実しているか
・ 建学の精神はどんなものか
・ 少人数の教育か
・ 女子大か
○大学時代に力を入れてほしいこと(母親の傾向)
- 分野ごとに違う
・ 理工、医・薬・保健:専門的なことに力を入れてほしい
・ 人文科学、社会科学:将来何をして、どう生きていくかを考えてほしい
○大学での指導・支援への期待
- 勉学、次いで就職
○大学からの情報提供のニーズと現状
- 卒業生の就職率と就職先について、きちんと情報を出してもらいたい
・ 卒業してすぐ就職できるかは父親よりも母親の方が気にしている
○保護者が利用・参加している大学のサービス・イベント
- 母親が一番参加・利用しているのは入学式、次いで保護者宛ての大学広報誌
- 父親はあまり大学と関わる機会がない
○子どもとの会話
- 大学に入って1年くらいは授業、部活・サークル、友達の話をする
- 2年生以降は就活の話が中心になる
○就職・進路に対する保護者の意識
- 卒業後の進路
・ 相談してほしい
・ 卒業までに決めてほしい
・ 正社員がいい
- したい仕事が見つからないからといって、卒業後まで探し続けることまではあまり考えていない
- 大手かどうかはそこまで気にしないし、将来性があるなら中小でもいい
- 海外で働いてほしいとは思わない