ホーム → 大学に関わる情報メモ → 第11回SDフォーラム「参加型の場を創る~ワークショップの実践知に学ぶ」
公開日:2016年8月10日
ワークショップについての基本文献の一つに『ワークショップ:新しい学びと創造の場』がある。その著者、中野民夫先生のワークショップに参加したときの記録。どのように場作りをされるのかを実際に体験することができた。ワークショップだけでなく、普段の話し合いの場でも応用ができそうな内容だった。
中野民夫先生が、どのような場作りをされるのか直接体験したかったからです。
一人ひとりが持っている考えや思いなどは、それぞれが独立しているよりも、お互いにつながったり、ぶつかったりする方が面白いことが起きると思います。それを実現するための方法としてワークショップがあります。そして、ワークショップについて書かれた文献の1つに[1]があります。
以前、学内の教職員が集まってアイデアを出し合う会議で、ワークショップの手法を使ったことがあります[2]。そのときに参考にした文献の一つが[1]です。その著者である中野先生のワークショップに参加できる機会があることを知り、参加してきました。研修はワークショップを体験してみようという趣旨で行われていましたが、個人的には中野先生がどういう方なのか、どういう場作りをされるのかを知りたいと思って参加してきました。
椅子の物理的な配置、使われる小道具、言葉づかい、服装など、どのように場作りをされるのかを体験することができました。ワークショップだけでなく、普段の話し合いの場でも応用ができそうです。
※下記の内容は当日の橋本メモに加え、『第11回SDフォーラム報告集』に収録されている中野民夫先生の研修資料を参考に記載しています。
- ワークショップの構成の基本
・ ファシリテーターの自己紹介
・ 当日の大まかな流れの説明
・ 参加者の役割の説明
・ 全体のルールの説明
- テーマ設定は難しい、しかし大切
- 場の形に敏感になる
・ 既存の形をそのまま使うのではなく、自分たちに必要な形に変える
・ 安心・安全な場に整える
- グループサイズ
・ 大勢では話しにくい
・ しかし参加者は意見がないわけではない
・ メンバーの組み合わせ
- 機械的な組み合わせてであっても意味を持たせる
- ファシリテーターは問いに対して責任がある
・ 参加者に共通で具体的な問いは何か
- ステップが大切
・ なるべく個人的な体験から始める
・ その後で本質的・抽象的な話に進む
- 見える化
・ 話していることを形にして共有する
- 急がば回れ
・ 成果がほしいと、つい走ってしまう
・ しかし、まず関わる人の関係の質をよくすることから始める
・ そうすることでグループの思考の質がよくなる
・ その結果、行動が出てきて成果につながる
- 参加者をお客さんにしない
・ 一緒に創る