ホーム → 大学に関わる情報メモ → 広島修道大学学習支援センター『LSCニューズレター』
公開日:2013年4月26日
広島修道大学の学習支援センターが『LSCニューズレター』で具体的な取り組み事例(相談を受けた内容、活動を知ってもらう工夫など)を紹介している。読んでみて興味を持った内容についてメモをしたので掲載する。
他大学で学びの支援がどのように行われているのかを知りたいと思ったからです。
学生さんが「大学で勉強することは楽しい」「大変だったけど達成感がある」と思ってもらえるように、学びの支援をより充実させようと考えています。
そこで、他大学がどのような取り組みをしているか、調べてみることにしました。その中で広島修道大学の「学習支援センター」のことを知りました[1, 2]。
上記の文献で学習支援センターの取り組みの概要を知ることができますが、より具体的な話は「学習支援センター」が発行する『LSCニューズレター』[3]の中で紹介されています。
『LSCニューズレター』で紹介されている内容のうち、おもしろいなと思ったもの、参考にできそうだなと思ったものなど、興味を持った内容をメモしました。
○No.4(2011)
- 学習相談の記録を集計した
- どのような相談が多かったのか
・ 「レポート・文章の書き方」「英語」「数学」が多い
・ 一般的な学習スキル(「学習の仕方」「ノートの取り方・講義の聴き方」)は少ない
- どれだけ必要に迫られているかが関係している可能性
- なぜ相談に来たのか
・ 様々な動機が見られた
- いつ学習相談に来るのか
・ 授業のない空き時間、授業後が多い
・ 前期>後期
○No.5(2011)
- ARCS動機づけモデル
・ 注意:おもしろそうだ
・ 関連性:やりがいがありそうだ
・ 自信:やればできそうだ
・ 満足感:やってよかった
- 授業内容を考えてみて、上記モデルの4項目の観点でチェックしてみる
- バークレイ他著(安永悟監訳)『共同学習の技法』(ナカニシヤ出版)
○No.6(2012)
- 入学準備学習プログラム
・ フィードバック(課題の郵送、採点など)に時間がかかる
・ どこまで学習させるかという問題
- 知識を補う
- 学ぶ態度を身につける
○No.7(2012)
- 成績優秀奨学生の学び方を調査した
・ レポートの書き方を自覚して自分の言葉で表現できている
- ピアサポートについての講演・実践報告
・ 森朋子先生(島根大学)
・ 泉谷道子先生(愛媛大学)
○No.9(2012)
- ワークショップの参加人数が少ない
・ 原因
- 不定期
- 周知する期間が不十分
- 学生の意識・ニーズに働きかけていない(「あっさり」したものになっていた)
・ 行った対策
- 新入生を迎える4月に年間計画を紹介した
- 周知する機会・期間を確保した
- 繰り返し内容を伝えた(「しつこくする」)
・ 今後の課題
- 学習に取り組む必要のあるタイミングを考慮する(1年生が学習に不安をかかえている時期など)
- ファシリテーション
・ グループでワークに取り組む
・ その内容についてグループのメンバーで相互にコメントし合う
・ さらに別のグループのメンバーが評価する
○No.8(2013)
- 初年次教育
・ 評価
- 直接評価
- 間接評価(成果に至るまでのプロセスの評価)
- プログラム評価(授業科目そのものへの評価;授業アンケートなど)
・ 学生に関するデータは可能な限り学生に公開する
・ 2・3年次への継続によって学生の成長を捉える
他大学で行われている学びの支援の事例を知ることができました。紹介されていた内容を取り入れていくためには、各大学の特徴に合わせて調整する必要があると思います。上記の[興味を持った内容]が京都光華女子大学でうまく機能するためにはどうすればよいかを考えてみようと思います。